日時:平成27年7月11日 14時半〜18時半 | |
場所:神戸市産業振興センター10F | |
<プログラム> | |
第1部:講演会 | |
基調講演 :「なぜあの会社は100年も繁盛しているか」 前川洋一郎氏(老舗ジャーナリスト、パナソニック褐ウ取締役) |
|
事例企業発表 :「うぐいすボール80年目の革新と新大阪店出店の狙い」 植垣米菓椛纒\取締役(第4代目社長) 植垣 清貴氏 |
|
勉強会紹介 :「280回続行中のNMO勉強会のご紹介」 潟}ネジメントオフイス代表取締役 成岡秀夫氏 |
|
第2部:懇親会 |
出席の申込みは当初、少しずつだったが開催日直前、急速に増加する。参加者は現役経営者、老舗企業経営者、地域産業研究家、金融機関幹部、大学教授、公的支援機関担当者、中小企業診断士・・・等各方面の方々となった。京都からも多くの参加があり大阪、神戸含め連携セミナーにふさわしい集まりである。最終的には定員50名近く、会場はほぼ満席となる。最初に世話役代表が参加者への御礼を述べ開催テーマ「今、繁盛する老舗企業に学ぶ」の主旨紹介を行う。
870年鉄一筋で存続している姫路市の明珍本舗の事例から始まる。4つの危機を自らのイノベーション・革新で乗り越えた。図表・商品見本を使い分かり易い説明。次に各地の老舗企業の訪問調査から整理された老舗経営10パターンの解説である。「根張り、下草取り、間伐、接ぎ木等」の木姿・剪定経営、「ならぬものはならぬ!あかんものはあかん!」補佐役「番頭」の重要性等の事業継承のポイントを身振り・手振りで説明される。後半に自ら勤務したパナソニック鰍フ松下幸之助イズム「経営のコツここなりと気づいた価値は100万両」にまつわる秘話をユーモア交え話される。最後の質疑応答で「最近のパナソニック鰍フ子会社政策について」の質問があった。講師ならではの“成程の解説”で納得できる。長年のビジネス経験と豊富な知見による中身の濃い説得力ある講演でした。
108年続く米菓会社。米菓業界は組合員500社、上位3社が50%シエアーを占める寡占業界である。毎年約30社が消えてゆくそうだ。創業者は但馬出身、但馬から出てきた多くの人が“おかき”を作り商売を始めた。他社からの提案で名物商品“うぐいすボール”は生まれた。今回の新大阪店はそもそも2年前にJR西日本の呼びかけからスタートする。従来の店舗とは全く異なる“手揚げ”を特徴にした販売スタイルへ変更する。しかも開発計画時から万一時に備え撤退方法を準備する。継続できているのは時代、時代に合わせてきた事、オリジナルというより他社の模倣・パクリをやってきた事とドライに話される。又“先人の徳”で経営しているとも言われる。厳しい競争業界を生き残っている会社の第4代目社長、さすがに礼儀正しく堂々とした発表講演だった。
“10年1節”NMO:成岡マネジメント・オッフィス勉強会を10年間、継続された経過とその運営の秘訣を3点紹介される。1つは年間通じ同じようなメニューだとマンネリになるのでなるべく変化をもたせている。2つは人文科学的な文化性の高いテーマは取り上げない。あくまでマネジメントや企業経営等に関連するテーマに特化する。3つは収益事業として目先を追わなかったこと、年間会員制にしなかったことなどである。
士業レベルでも色んな勉強会が各地で実施されている。大きな組織は別にして“継続は難し”である。そんな中、京都で170回、大阪で130回合計300回継続出来たのは上記のような運営則をしっかり持たれていたからだろう。それと同時に基本ベースに成岡先生が大きな挑戦精神、研究意欲、連帯力を兼ね備えていることに改めて感服する。「こうべ燦々会」「HOO」もしっかり学び、連携してゆきたいものだ。
会場を変え小椋圭の「愛燦燦」の曲が流れる中、懇親会が始まる。多次商店多次社長の乾杯があり参加者36名の初顔合わせの酒宴となる。
ひょうごオンリーワン経営研究会代表、地元神戸の食品会社I会長、京都の飲食チェーンH取締役、大阪NMO勉強会の若手経営者とそれぞれ講演の感想を含めた挨拶があった。その後、自由に懇親を楽しみながら参加者の自己紹介・スピーチとなる。異業種交流、同窓会団欒等がはずむ。京阪神各界からの参加者であり連携セミナーにふさわしい有意義な交流と懇親の会となった。
(報告者:「こうべ燦々会」世話役代表 福島 繁)